1ヶ月5杯が200杯に!

 山形県の尾花沢市という所に、ある食堂がありました。その食堂には"おばなざわ牛ラーメン"というメニューがありました。この牛ラーメンとは町の名物ラーメンとなっており、店主は大のオススメメニューでした。しかし、オススメにもかかわらず、牛ラーメンが注文されることはほとんどなく、1ヶ月5杯行くかどうかでした。その理由としては、山形のラーメンの平均価格は550円前後、それにもかかわらず、その牛ラーメンは750円と高かったのでした。もちろん、牛肉が載りますので、それくらいの価格は致し方ありませんでした。とは言っても、お客に食べてもらえないのなら、何を言っても仕方がありません。やる気マンマンだった店主は、そのような現状からモチベーションが下がっていました。そんなある日、横浜から、自称ラーメン王子を語る青年がやってきたのでした!その青年は2、3言店主に言って、すぐに去っていきました。その時のことを店主はこう振り返りました。「言っていることはわかったが、そんなバカな事起こるわけがない、とその時、私は思いましたね」と述べます。
それから、しばらくして、とんでもない事態が起きたのでした。あれだけ売れなかったか、牛ラーメンが売れるのです!しかも、1日だけでなく、継続的に売れるのです。
そんなこんなで集計してみたところ、1ヶ月5杯しか売れなかった牛ラーメンが、なんと1ヶ月200杯以上売れたのでした!
 一体、何が起こったのでしょう。店主は後日、こう述べています。「別にラーメンの内容をいじくったり、価格を安くしたりしたわけではないんですよ。ただ、牛ラーメンのところに"ちょっと特別な日用"と記入しただけですよ」
 そうなんです。
今まで、牛ラーメンは他の550円くらいのラーメンなどと一緒のラインで売っていたので、どうしても高いラーメンとイメージを持たれて、売れなかったのでした。そこで牛ラーメンの売る位置付けをちょっと特別な日に食べるラーメンという位置づけで売るようにしたのです。
こうして、高いと思っていたラーメンが、決して高いラーメンでないラーメンとことになったのでした。
このように、ちょこっと「売り方」を変えただけでも、全く売れないラーメンでも、売れるラーメンになるのです。逆を言えば、「売り方」を間違えば、売れるラーメンでも売れないようになってしまうのです。ですので、「売り方」って大事なんですよね〜。